一般社団法人 全国パーキンソン病友の会
愛知県支部
(愛知県パーキンソン病友の会)

生きるということ


会長 黒岩芳彦

「何のために生きているのだろう」

病気になってから、そんな思いが心にふと浮かぶことがあります。望んだわけでもないのに体が思うように動かず、辛くて涙が出る日も増えました。これまで当たり前にできていたことが、難しくなりました。この病気は、簡単に治るものではありません。先のことを考えると、不安で胸がいっぱいになり、気持ちが沈み込みます。


けれど、どんな日でもお腹がすきます。食べたらお腹が働き、トイレに行きたくなります。天気の良い日は少し気持ちが明るくなり、外に出て息を吸うと気持ちが軽くなります。逆に、雨の日は空の色のように気持ちが重たくなります。生きることは、本当はこんな当たり前のことなのかもしれません。特別な理由や大きな目標がなくても、人は毎日を重ねながら、朝が来て、食べて、休んで、また明日を迎えます。その繰り返しの中に、生きるということの本当の姿があるように思います。


思うようにならない体と付き合いながらも、今日一日も過ごしています。そこには出来ることもあれば、出来ないこともあります。以前のようにいかないことも多いですが、それでも少しずつ前に進んでくことだと思います。急ぐ必要はありません。ゆっくりでも、自分の歩幅で歩いていけばいいのだと、最近は思えるようになりました。


「何のために生きているのだろう」

答えはまだ分かりません。しかし、同じように悩みながら過ごしている仲間がいることは、心が少し温かくなります。私は今日も生きています。そしてこれからも、ただただ一生懸命に生きていきます。