会長 黒岩 芳彦
パーキンソン病と診断されドンドン進行していった自分は笑顔になれなく、一日の中にある小さな喜びや楽しさに気づけなくなっていきました。辛い事や苦しい事が毎日いつでも現れて、将来も不安ばかりとなり、生きる喜びがなく、下ばかりを見ていました。人との繋がりも少なくなり、孤独でした。そんな時に、何かで読んだ「笑顔」を始めてみました。
辛い時も苦しい時も鏡に笑顔を作って映しました。口を大きく動かして、顔の筋肉をいっぱい使った笑顔です。家族が居るととても恥ずかしいのですが、出来れば「ワッハッハー」と声を出してください。初めは無理に作る笑顔がぎこちなく、気持ちと偽りの笑顔とのギャップに気分が悪くなりました。それでも毎日続けていくと、自然と笑えるようになり、気持ちも楽になっていきました。笑顔によって「脳」を楽しいのだと騙したことで、本当の笑顔になることが出来たのだと思います。
パーキンソン病は表情が乏しくなり、いつも怒っているように見られることが多いです。また、この筋肉のこわばりは口の動きが小さくなり、小声で不明瞭な発音となっていきます。これはコミュニケーションがとりにくくなり、孤独へと繋がっていきます。偽りの笑顔ですが、笑うことを思い出し、小さな喜びや楽しさを感じるセンサーにスイッチを入れられると思います。今から鏡に向き合ってみませんか。